日産が1969年の日本グランプリのために開発したレーシングカー「R382」が、日産グローバル本社ギャラリーで2017年11月25日と26日に展示された。
今回は21号車と23号車の2台が展示された。

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日産 R382(1969年・R382型)

日産 R382

1960年代後半、「日本グランプリ」のトップカテゴリーでは「グランプリレース」というレースが行われていた。
その最終年である1969年(昭和44年)のレースに向けて開発されたのがR382で、当時のグループ7規定に準拠したプロトタイプレーシングカーである。

日産 R382

エンジンは新開発されたV型12気筒のGRX-Ⅲ型で、600馬力以上を発生。
決勝レースではトヨタ7やポルシェ917を退けて黒沢元治/砂子義一組の21号車が優勝、北野元/横山達組の20号車が2位に入って1-2フィニッシュとなり、日産にとってグランプリ2連覇となった。

日産 R382

当時の日本は自家用車が急激に普及し始めた時代だったため、排出ガスによる大気汚染が深刻化。
そのために自動車メーカーは市販車の排出ガス対策に集中せざるを得なくなったため、日本グランプリは1970年(昭和45年)以降中止され、1969年が最後の開催となった。

日産 R382
日産 R382

今回展示された2台のR382はイエローの21号車とブルーの23号車。
21号車は日本グランプリに優勝した実車で、レース後はアメリカのCan-Am(カンナム)シリーズ参戦の可能性を探るためアメリカに送られたが、参戦することなくアメリカの倉庫に放置され、行方不明となった。
2004年に発見され、日本に戻されてレストアを受け走行可能な状態に復元された。

日産 R382
日産 R382

23号車は高橋国光/都平健二組がドライブして予選3位だったが、決勝では燃料ポンプのトラブルで10位となった実車。
レースで使用された後は赤いカラーリングの20号車と共に保存されていたが、2台をレストアする際に部品の劣化が激しかったため、2台の部品を使って1台を仕上げることとなり、20号車の部品を23号車に移植してレストアすると同時に、当時行方不明だった21号車のイエローのカラーリングに塗り替えられて21号車のレプリカとされた。
そのため、2004年から2016年までの間、日産の記念庫には21号車の実車とレプリカの両方があった。

2017年に高橋国光氏が7年ぶりにニスモフェスティバルに参加するのを記念して、1969年当時と同じ23号車のブルーのカラーリングに戻された。
23号車のレストアの際に部品取りにされた20号車も元関係者によって2013年にレストアされたため、R382は日本グランプリに参戦した3台とも走行可能な状態で現存している。

日産 R382

リアはウイングを使わず、ダックテール形状とされたため、全体のプロポーションがウェッジシェイプとなっている。

日産 R382

リアサスペンションは上がIアーム、下が逆Aアームを採用。
トランスミッションは英・フューランド社製が採用されている。

日産 R382

R382主要諸元

ヘリテージコレクションNo.197(21号車)、No.053(23号車)
全長:4,045㎜
全幅:1,870㎜
全高:925㎜
ホイールベース:2,400㎜
トレッド(前/後):1,470mm/1,370mm
車両重量:790㎏
サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/上:Iアーム・下:逆Aアーム・ダブルラジアスアーム
ブレーキ(前後共):ベンチレーテッドディスク
タイア(前/後):10.55-15/12.50-15

R382エンジン主要諸元

エンジン型式:GRX-Ⅲ(V型12気筒・DOHC4バルブ)
総排気量:5,954㏄
最高出力:441kW(600ps)以上/7,200rpm
最大トルク:627N・m(64.0kgm)/5,600rpm

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