「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展 2017横浜」が、2017年5月24日から5月26日までパシフィコ横浜で開催された。
会場では「自動車技術会 創立70周年特別展示」も行われ、日産車関連の展示も行われた。
今回は1960年代から1980年代の日産車に採用されていた、セミトレーリングアーム式リアサスペンションを紹介する。
セミトレーリングアーム式リアサスペンション
1960年代、国産車の多くはリジッドアクスル式のサスペンションを採用していた。
しかしプリンス自動車工業は2代目グロリア(S40型)のド・ディオンアクスル式リアサスペンション向けに「ボールスプライン式ドライブシャフト」を開発済みであったことから、トレッドやキャンバー変化を穏やかに設定できるセミトレーリングアーム式リアサスペンションが3代目スカイラインの2000GT系(GC10型)に採用された。
同じ頃、1967年の発売に向けて開発されていた3代目ブルーバード(510型)においても、セミトレーリングアーム式リアサスペンションを搭載する計画だったため、日産自動車とプリンス自動車工業の合併によって部品共用化が図られ、サスペンションアーム単体プレス部品とラバーブッシュが共用化された。
セミトレーリングアーム式リアサスペンションはその後も改良と熟成が重ねられ、7代目セドリック(Y31型)まで採用された。