スーパーGTの前身となった、全日本GT選手権(JGTC)で活躍したフェアレディZ(Z33)のGT500車両レプリカが日産グローバル本社ギャラリーに展示されている。
展示期間は2013年8月26日から9月30日の予定。
Z33最初の年がJGTC最後の年
走行不能のレプリカ
JGTC最後の年となる2004年、日産/ニスモは全日本GT選手権(JGTC)GT500クラスで使用する車両を、前年のスカイラインGT-R(R34型)からフェアレディZ(Z33型)へ変更。
ニスモからは前年のチャンピオンである1号車・ザナヴィ ニスモZと22号車・モチュール ピットワークZの2台がエントリーした。
モチュール ピットワークZのスポンサーはフランスのオイルメーカーであるモチュールと、日産純正部品のブランド名であるピットワーク。
2004年モデルのフェアレディZは2003年のスカイラインGT-Rの基本構成を受け継ぎ、V6・ツインターボのVQ30DETTエンジンをフロントに、トランスミッションをリアに搭載するトランスアクスル方式を採用。
1号車は2004年もチャンピオンを獲得し、今回展示された22号車は影山正美/ミハエル・クルム組のドライブにより、第4戦・十勝スピードウェイで優勝。
車内には記念車庫での管理用と思われるラベルが貼られている。
NISSAN/NISMO
Z33 FAIRLADY Z(’04)
CHASSIS NO.:Z33-GT5-002
ENGINE NO.:VQ30#50(NON-USABLE)
と記載されており、この車両が2004年のGT500車両で2番目に、エンジンが50基目に制作されたことが分かる。
エンジンが使用不可能ということなので、この車両は展示専用に保存されているようだ。
ゴン太はこう思った。
展示車はレプリカということだが、2004年のGT500はニスモの2台の他にハセミモータースポーツがエントリーした3号車とチームインパルがエントリーした12号車の計4台が参戦しており、チャンピオンを獲得した1号車は保存されているため、22号車の実車が現存していないとすると3号車か12号車のいずれかがこのレプリカのベースになっている可能性がある。
モチュールピットワークZ 主要諸元
車体番号:Z33-GT5-002
記念車庫管理番号:No.376
全長:4,625mm
全幅:1,940mm
車両重量:1,080kg
ホイールベース:2,650mm
トレッド(前/後):1,640㎜/1,620㎜
サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/ダブルウィッシュボーン
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイア 前・後:330/40R18R・330/40R18R
エンジン主要諸元
エンジン型式:VQ30DETT
総排気量:2,987㏄
最高出力(ネット):342kW(465ps)以上/5,600rpm
最大トルク(ネット):706N・m(72.0kgf-m)以上/4,000rpm