横浜市の日産グローバル本社ギャラリーでは、2018年8月21日から11月27日までの予定で、特別展示イベント「世界に挑め。日産グローバルモータースポーツ60年~ 60 years of NISSAN International Motorsport~」を開催している。
日産が海外でのモータースポーツ活動を始めてから60年となるのを記念して、ヘリテージカーの中から代表的な競技車両14台が2台ずつ7回に分けて展示される。
今回は10月2日から10月17日まで展示された、R86Vを紹介する。
日産 R86V(1986年・R86V型)
イギリスのレーシングカーメーカー・マーチエンジニアリング社製のグループC用シャシー「マーチ86G」は11台制作され、そのうち4台を日産が購入。
そこに日産製V型6気筒ターボエンジン・VG30ET型を搭載したのが日産R86V。
R86Vが初めて投入されたのは1986年(昭和61年)の全日本耐久選手権(JSPC)で、開幕戦の鈴鹿500㎞では予選でエンジンから出火したため決勝はスタートできなかった。
第2戦の富士1000㎞では5位で完走した。
同年、日産として初めてル・マン24時間レースにも参戦したが、予選こそ日本車トップの24位だったものの決勝ではおよそ4時間でリタイアした。
ル・マンから帰国後の全日本耐久選手権でも決勝でリタイアすることが多く、一度も表彰台には立てなかった。
展示車はル・マン24時間レース参戦時のカラーリングで保存されている。
2015年に展示された際の記事は下記リンクを参照。
2017年に展示された際の記事は下記リンクを参照。
日産 R86V 主要諸元
ヘリテージコレクションNo.108
全長:4,794㎜
全幅:1,985㎜
全高:1,094㎜
ホイールベース:2,671㎜
トレッド(前/後):1,602mm/1,553mm
車両重量:850㎏以上
サスペンション(前後共):ダブルウィッシュボーン
ブレーキ(前後共):4ポッド13インチベンチレーテッドディスク
タイア(前/後):280-600-16/350-680-16
日産 R86V エンジン主要諸元
エンジン型式:VG30ET型(V型6気筒・OHCツインターボ)
総排気量:2,966㏄
最高出力:500kW(680ps)以上/8,000rpm
最大トルク:735N・m(75.0kgm)以上/5,500rpm