ダットサン14型ロードスター,R380-Ⅱ

2013年12月23日、横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで日産自動車の創立80周年を記念したパレード「ヘリテイジカーパレード in Yokohama」が開催された。

ギャラリー内のメインステージには1967年に世界速度記録を樹立した日産R380-Ⅱ(R380A-Ⅱ改・写真奥)とダットサン14型ロードスター(写真手前)がこの日だけ展示された。

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R380とは?

日産R380A-Ⅱ改

1964年(昭和39年)に開催された第2回日本グランプリで、プリンス自動車工業(以下プリンス)が開発した「スカイライン2000GT」は1周だけポルシェ904の前を走って観客から喝采を浴びたものの、優勝は出来なかった。

スカイライン2000GTが市販の4ドアセダンの改造車だったのに対し、ポルシェ904は本格的なレーシングマシンとして作られたモデルだったのだ。

ポルシェに負けた悔しさから、桜井眞一郎氏率いるプリンス開発陣はプロトタイプレーシングカー、プリンスR380を開発。
最初のR380であるR380-Ⅰが誕生したのは1965年(昭和40年)6月のことであった。

1966年(昭和41年)に改良型のR380A-Ⅰとなって第3回日本グランプリで優勝。
同年、プリンスは日産自動車に吸収合併されるが、R380は車名を「日産プリンスR380」に変更して継続使用された。

1967年(昭和42年)5月にはデザインを変更したR380A-Ⅱへと発展、車名からプリンスの名前が取れて「日産R380(-Ⅱ)」となった。
同年10月にはフロント先端を尖った形状に変更したR380A-Ⅱ改が登場。

そして1968年(昭和43年)5月には外観とエンジンを改良したR380A-Ⅲ、10月にはR380A-Ⅲ改となり、日産自動車がプロトタイプレーシングカーでのレース活動を休止する1970年(昭和45年)9月まで使用された。

7つの世界速度記録を樹立

今回展示されたのは、1967年10月に改良を受けたR380A-Ⅱ改。
FRP製のボディカウルは高速走行時のリフトを抑制するために尖った形状とされ、低いキャビンにはガルウィングドアを採用した。

日産R380-Ⅱ リヤ

シートはバケット形状をしたパーツがポルト止めされているだけで、クッションもヘッドレストもない。

日産R380-2改のシート

R380A-Ⅱ改は当時茨城県谷田部町にあった自動車高速試験場で世界速度記録に挑戦し、50km・50マイル(約80km)・100km・100マイル(約160㎞)・200km・200マイル(約320㎞)・1時間の7項目の世界記録を樹立した。
なお、世界速度記録は一定距離での平均速度の記録である。

日産 R380-Ⅱ(1967年・R380A-Ⅱ改)主要諸元

記念庫No.46
全長:4,060㎜
全幅:1,685㎜
全高:980㎜
ホイールベース:2,360㎜
トレッド(前/後):1,424㎜/1,372㎜
車両重量:590㎏
サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/ラジアスアーム(上:Iアーム、下:逆Aアーム)
ブレーキ(前/後):ガーリング社製4輪ディスク
タイア(前/後):550L-15/650L-15
トランスミッション:ZF社製5速MT

エンジン主要緒元

エンジン型式:GR8(直列6気筒・DOHC24バルブ)
総排気量:1,996㏄
最高出力:162kW(220ps)以上/8,500rpm
最大トルク:196N・m(20.0kgf・m)以上/7,200rpm
燃料供給装置:キャブレター(ウェーバー社製40DCOE×3基)

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