日産グローバル本社ギャラリーでは、2017年2月1日から3月31日まで「日産グループCカー・クロニクル」という展示イベントが開催された。
このイベントは、1992年に日産がデイトナ24時間レースで総合優勝してから25周年となることを記念したイベントで、2017年3月19日から3月31日まではNP35が展示された。
日産 NP35(1992年・NP35型)
モータースポーツは、速さの追求ばかりでなく、新素材・新技術の応用や耐久性の確認など、市販車の信頼性向上のための鍛錬の場でもある。
日産が1980年代から1990年代前半にかけて参戦したスポーツプロトタイプカー(グループCカー)によるレースは、好成績を残しただけでなく、ターボ関連技術や燃費向上技術などの幅広い分野で、多くの経験とノウハウを蓄積することに成功した。
1993年(平成5年)シーズンからグループC車両規定が自然吸気3.5リッターエンジンに変更されると、日産も自然吸気3.5リッターV型12気筒エンジンを搭載する「NP35」を新たに開発する。
しかし、多くのメーカーがグループCレースから撤退したためにレースが成り立たず、グループCカーによる世界選手権(SWC)は1992年で打ち切られる結果となった。
NP35の実戦投入は、1992年(平成4年)に開催された国内レース1戦のみで、総合10位・Cクラス4位という結果であった。
ヘリテージコレクションNo.173
全長:4,795㎜
全幅:1,990㎜
全高:1,080㎜
ホイールベース:2,870㎜
トレッド(前/後):1,640mm/1,580mm
車両重量:750㎏以上
サスペンション(前後共):ダブルウィッシュボーン
ブレーキ(前後共):4ポッド・ベンチレーテッド カーボンディスク
タイア(前/後) :320-30-R17/350-40-R18
エンジン主要諸元
エンジン型式:VRT35(V型12気筒・DOHC)
総排気量:3,499㏄
最高出力:463kW(630ps)以上/11,600rpm
最大トルク:392N・m(40.0kgm)以上/9,200rpm