日産自動車が販売した、国産初のスポーツカーが2013年11月20日から2014年1月6日まで、横浜市の日産グローバル本社ギャラリーに展示されている。
2013年9月~10月に行われた日産自動車の創立80周年を記念した人気投票で、クラシックカー部門1位だった「ダットサンスポーツ(DC-3型)」。
展示車のボディカラーはアイボリーで、ダークグリーンのフェンダーとの組み合わせという上品な色遣いとなっており、内装もグリーンで統一されている。
トラックから生まれたスポーツカー
1952年(昭和27年)1月に発売されたダットサンスポーツ(DC-3型)は、1954年(昭和29年)までに50台が限定生産された。
前年に発売された乗用車・DB-2型のエンジンとトラック用のシャシーを流用し、デザインと生産は日産自動車からの依頼で当時東京・品川でワイドフィールドモータースという、自動車の改造やレーシングカーの開発を行う会社を営んでいた太田祐一氏(1913-1998)が行った。
ダットサンスポーツは、その後のフェアレディやフェアレディZへと続く、日産のスポーツカーの礎となったモデルなのである。
フロントグリルのエンブレムにはカタカナで「ダットサン」と記されており、エンジンフード側面には最高出力20psを意味すると思われる「DATSUN 20」エンブレムが装着されている。
テールランプはダットサン12型フェートンと同じ部品が使われている。
4つ並んだメーターパネルは右から油圧・燃料・電流・スピード。
スピードメーターは100km/hまで目盛られている。
ダットサンスポーツ(1952年 DC-3型)
記念庫No.011
全長:3,510mm
全幅:1,360mm
全高:1,450mm
ホイールベース:2,150mm
トレッド(前/後):1,048/1,180mm
車両重量:750kg
サスペンション(前/後):横置式リーフ・リジッド/平行リーフ・リジッド
ブレーキ(前/後):ドラム/ドラム
タイヤ:5.50-15-4PR
エンジン主要諸元
エンジン型式:D10(直列4気筒・サイドバルブ)
総排気量:860cc
最高出力:15kW(20ps)/3,600rpm
最大トルク:48N・m(4.9kgf・m)/2,400rpm