日産グローバル本社ギャラリーでは、日産自動車創立80周年を記念した特別展示が行われており、「510(ゴーイチマル)」の型式で有名なブルーバードが展示されている。
展示期間は2013年10月22日から11月10日の予定。
贅沢なファミリーカー
プアマンズ・BMW
ダットサン・ブルーバード(510型)が発売されたのは1967年(昭和42年)8月。
ライバルであったトヨタの「トヨペット・コロナ」は外観や内装を豪華にする一方でメカニズム面ではオーソドックスなOHV(オーバーヘッド・バルブの略)エンジンと固定軸式リアサスペンションを採用していたが、ブルーバードはコロナとは異なるアプローチを採った。
前モデルの410型は丸みを帯びた尻下がりのデザインが不評だったために販売面でコロナに敗北。
そのため510型ブルーバードは直線的な「スーパーソニックライン」と呼ばれるデザインを採用し、当時当たり前のように付いていたフロントドアガラスの三角窓を廃止することでシンプルな外観とした。
メカニズム面では当時最先端のOHC(オーバーヘッド・カムシャフトの略)エンジンと4輪独立懸架を採用し、「技術の日産」のキャッチコピーにふさわしい技術的優位性をアピール。
サファリラリーでの活躍も相まって、日本国内だけでなく北米市場でも人気を集め、先進的なメカニズムをもったスポーツセダンが安価で手に入るということから「プアマンズ・BMW」と呼ばれた。
ブルーバード 1600デラックス(1969年 P510型)主要諸元
ヘリテージコレクションNo.54
全長:4,120㎜
全幅:1,560㎜
全高:1,400㎜
ホイールベース:2,420㎜
トレッド(前/後):1,280㎜/1,280㎜
車両重量:930㎏
サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ(前/後):ディスク/ドラム
タイヤ(前/後):5.60-13-4PR/5.60-13-4PR
エンジン主要諸元
エンジン型式:L16(直列4気筒・OHC)
総排気量:1,595㏄
最高出力:68kW(92ps)/6,000rpm
最大トルク:129N・m(13.2kgf-m)/3,600rpm