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レースでの使用を断念したスーパーHICAS

1990年 カルソニックスカイライン

スカイラインGT-R(R32型)のグループAレース車両であるカルソニックスカイラインが、2014年1月7日から3月31日まで日産グローバル本社ギャラリーに展示されている。

リアサスペンションを後から見ると、市販車に装備されているスーパーHICASの油圧式パワーシリンダーが見当たらない。
それにはこんな理由が…

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後輪が戻される

R32GT-Rの市販車には、スーパーHICAS(ハイキャス)という4輪操舵システムが装備されていた。

これは、ステアリングの操舵量や操舵する速さ、車両の速度に応じて後輪を同位相(前輪と同じ向き)に操舵して安定性を向上させたり、瞬間的に逆位相(前輪と逆の向き)に操舵してから同位相に切り替えることで応答性を高めたりするシステム。

スーパーHICASは油圧式パワーシリンダーによって後輪の操舵が行われ、グループA車両でも市販車と同じシステムがテストされた。

その結果、グループA車両ではコーナリング中の横Gが市販車より大きいため、横Gに比例した横力がタイアからパワーシリンダーに伝わってパワーシリンダーが戻されることで、操舵した後輪が戻されてしまうことが判明。

横力に打ち勝つ高剛性のパワーシリンダーがない限りレースでの使用は無理という判断が下されたため、市販車で油圧式パワーシリンダーが付いている場所に金属製のロッドを装着して固定されている。
写真の黄色い楕円で囲んだ部分が、油圧式パワーシリンダーに代わって装着された金属製のロッドである。

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