スカイラインターボにダイムラー社製エンジン搭載

日産グローバル本社ギャラリーでは、2014年6月3日から7月22日までプレミアムセダン展示イベントが行われており、スカイライン(V37型)の次世代ターボ車も展示されている。

2014年6月5日に発売されたスカイラインターボはすでに発売されているハイブリッド車と外観は同じで、リアに装着されたエンブレムのみ異なる。

スカイライン200GT-t

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燃焼方式を変更

274930エンジン

スカイラインターボは「次世代ターボ」を名乗っているが、次世代ターボとは現在世界的なトレンドになっているダウンサイジングしたエンジンのこと。
大排気量の自然吸気エンジンを、小排気量のターボエンジンに置き換えるという技術である。
V37型スカイラインの場合、先代・V36型スカイライン(現在も併売)の2.5リッター自然吸気の代わりに2リッターターボが設定された。

ダウンサイジングは世界的なトレンドではあるものの、日本市場に限ってはハイブリッド車が普及しているため日本の自動車メーカーはエンジンのダウンサイジングで遅れを取っている。

そこで日産はスカイラインにドイツ・ダイムラー社のエンジンを搭載するという選択をした。
エンジンだけでなくトランスミッションもダイムラー社の7速AT・7Gトロニックで、両方ともドイツで生産されて日産の栃木工場でスカイラインのボディに搭載される。

V36用VQ25HRエンジンは最高出力165kW(225ps)/6400rpm、最大トルク258N・m(26.3kgf・m)/4800rpmだったが、V37型に搭載された274930エンジンは最高出力155kW(211ps)/5500rpm、最大トルク350N・m(35.7kgf・m)/1250-3500rpmとなっており、274930は3.5リッター自然吸気に相当する最大トルクを低回転で発揮する仕様となっている。

スカイラインに搭載された274930型エンジンは、メルセデス・ベンツE250に搭載されるM274型と同じエンジンのため最高出力も最大トルクも両車同じだが、両車の車両重量とJC08モード燃費を見ると、メルセデス・ベンツE250が1700kgで15.5km/lとなっているがスカイライン200GT-tでは1650kgと13.6km/lとなっており、車重の軽いスカイラインの方がJC08モード燃費が低下するという現象が起きている。

これはスカイラインへの搭載に当たって燃焼方式を変更したことによるもので、E250の場合は実用燃費の向上を優先して低回転域では希薄燃焼としているが、スカイラインでは走りを重視して低回転域でも均質燃焼としているためである。

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