日産 初代ティアナを展示

日産グローバル本社ギャラリーのヘリテージゾーンでは、初代ティアナが2021年(令和3年)6月24日から8月17日まで展示された。

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日産 ティアナ 230JK(2004年・J31型)

日産ティアナ(J31型)

初代ティアナは2003年(平成15年)2月に発表された。
「ティアナ」という車名は、ネイティブアメリカンの言葉で「夜明け」を意味している。

日産 初代ティアナ

ティアナはそれまでの「ローレル」と「セフィーロ」を統合して、一つの新しい銘柄にするという目的で開発された。
ローレルは「スカイライン」とメカニズムを共有したFR車で、セフィーロは初代はFRだったが2代目以降はFFとなっていたため、両車は性格的に異なるタイプの車種だった。
開発責任者を務めた西山太一郎氏によると、日産が調査をしたところこのクラスのクルマを購入する顧客の好みは二分されており、ドライビング志向が38.1%で高級志向が50.1%という結果だったという。
ドライビング志向の顧客向けにはスカイライン(2003年当時販売されていたのは11代目・V35型)が既にあるため、ティアナは高級志向の商品として開発された。

初代セフィーロと初代ティアナ

ティアナの高級志向は、かつてのようなきらびやかなものではなく、抑えた味わいの高級感を持たせたものとなっている。
広告のキャッチコピー「クルマにモダンリビングの考え方。」にあるように、モダンリビングをコンセプトとした室内がこのクルマの最大の特徴で、木目調パネルは日本で品の良い木目とされている柾目(まさめ)をベースに縦の線を加え、仕上げも光沢を抑えた半光沢としたことで高級家具のような味わいを演出している。
その木目調パネルを、インストルメントパネルとセンターコンソールの目立つ部分に大きく配置。

日産ティアナ(J31型)の内装

シフトレバーを囲む別体式のパネルがなく木目調のセンターコンソールに直に取り付けられているのも、内装を家具のように見せるためのデザイン。
シートは表皮とパッドを接着成形することで、縫い目が中央に1本だけという凝ったデザインを実現した。

日産ティアナ(J31型)のシート

展示車は初代ティアナで最も廉価なグレードだった「230JK」。
ボディカラーは発売当初のイメージカラーだったファウンテンブルー(#B21)で、内装色はカシミア、シート地はダブルラッセルとなっている。
メーカーオプションの16インチアルミホイールとナビゲーションシステムも装着されている。

初代ティアナの価格は今回の展示車である230JKが225万円(税別)。
一部グレードの価格も記すと、230JMが252万円(税別)、350JKが284万円(税別)、350JMが319万円(税別)となっていた。

北米向けの「アルティマ」と共通のFF-Lプラットフォームを採用し、エンジンは2.3リッターV6+4速ATと3.5リッターV6+CVTがFF、2.5リッター直4+4速ATが4WDと組み合わせられる。
3.5リッター車のトランスミッションには、当時大排気量エンジンには難しいとされていたベルト式CVT「エクストロニックCVT-M6」が採用された。
燃費は今回の展示車である230JKが10.15モード燃費11.2km/l、3.5リッターの350JKは同10.0km/l。

日産 初代ティアナ(J31型)のリヤビュー

日産 ティアナ 230JK 主要諸元

ヘリテージコレクションNo.476
全長:4,770㎜
全幅:1,765㎜
全高:1,475㎜
ホイールベース:2,775㎜
トレッド(前/後):1,530㎜/1,535㎜
車両重量:1,450㎏
サスペンション(前/後):ストラット/マルチリンク
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイア:205/65R16

日産 ティアナ 230JK エンジン主要諸元

エンジン型式:VQ23DE(V型6気筒・DOHC)
総排気量:2,349㏄
最高出力:127kW(173ps)/6,000rpm
最大トルク:225N・m(22.9kgf・m)/4,400rpm

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