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R35 GT-Rベアシャシー展示

R35GT-R ベアシャシー

日産グローバル本社ギャラリーにはGT-Rのベアシャシーが展示されている。
これは2013年5月に開催された人とクルマのテクノロジー展の会場に特別展示された後、日産グローバル本社ギャラリーに展示されているものだ。

R35 GT-Rベアシャシー展示

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自然の力を生かしたパッケージ

GT-Rに採用されたプレミアム・ミッドシップパッケージは自然の力を最大限に活用するというテーマで開発され、重力と走行中に発生する慣性力をタイアのグリップ荷重に、空力を安定性確保のための力として利用している。

さらに、アクティブセーフティ(予防安全)を追求した結果、すべてのコンポーネントを見直すこととなった。
それが、日産が特許を取得した独自の駆動方式「独立型トランスアクスル4WD」である。

独立型トランスアクスル4WDとは

独立型トランスアクスル4WDは大きく分けてエンジン、カーボン製メインプロペラシャフト、フロントプロペラシャフト、デュアルクラッチトランスミッションで構成されている。

通常のトランスアクスルの場合、フロントに搭載したエンジンとリアに搭載したトランスミッションはトルクチューブというパイプ状の部品でリジッド結合されており、トルクチューブの中にスチール製のプロペラシャフトが通っている。

トルクチューブにはジョイントがないためエンジンとトランスミッションは一体となり、エンジンの音や振動で後方のトランスミッションが共振してしまう。

そこで日産は、トルクチューブを廃止してプロペラシャフトのみとした。
プロペラシャフトの素材は振動による共振に強いカーボンコンポジットとなっている。

プロペラシャフトにはジョイントが付いているため、エンジンとトランスミッションを独立して動かすことができ、前後のタイアにそれぞれ最適な接地荷重がかかりやすくなっている。

「独立型」とはトルクチューブを使わず、エンジンとトランスミッションが独立して動くようにしたことを意味しているのだ。

なお、リアからフロントへ駆動力を伝えるフロントプロペラシャフトは、駆動力が小さいことから小径化を図るためスチール製となっている。

独立型トランスアクスル4WDに使われる2本のプロペラシャフト。
写真奥がフロントからリアへ駆動力を伝えるカーボンコンポジット製プロペラシャフト。
写真手前がリアからフロントへ駆動力を伝えるスチール製フロントプロペラシャフト。

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