天皇陛下の元愛車を展示

プリンス セダン デラックス

日産グローバル本社ギャラリーでは、2013年(平成25年)11月12日から11月17日まで日産自動車の創立80周年を記念した特別展示イベントのパート3が開催され、天皇陛下が皇太子殿下時代にご愛用された「プリンス セダン デラックス」が展示された。

2022年(令和4年)2月15日追記:この記事が公開された2013年(平成25年)当時の天皇陛下は現在の上皇陛下である。

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ご愛用された実車を展示

プリンス自動車工業(1966年に日産自動車と合併)がたま自動車という社名だった時期の1952年(昭和27年)3月に発売されたプリンス セダンは、国産初となるシンクロ機構を2~4速に装備した4速マニュアルトランスミッションを採用。
エンジンは富士精密工業製の直列4気筒・1500㏄のエンジンを搭載し、後輪を駆動した。

「プリンス」というブランド名は、発売された1952年が皇太子昭仁親王(現在の天皇陛下)の立太子礼の行われる年だったことにちなんで命名され、プリンス セダン発売から8カ月後の1952年11月にたま自動車はプリンス自動車工業へ社名変更する。
そして1954年(昭和29年)4月にプリンス自動車工業と富士精密工業は合併し、社名は富士精密工業となる。

富士精密工業はプリンス セダンを1954年(昭和29年)4月に東京・日比谷公園で開催された第1回全日本自動車ショー(現在の東京モーターショー)に出品したところ皇太子殿下(現在の天皇陛下)の目に留まり、同年6月にプリンス セダン デラックスを献上。
展示車は皇太子殿下がご愛用された車両そのものとなる。

デフから漏れるオイルを受けるため、床にトレイを置いて展示されていた。

プリンス セダン デラックス リアビュー

インストルメントパネルはスピードメーターのみのシンプルな構成で、オドメーターは92㎞だった。

プリンス セダン デラックス インストルメントパネル

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プリンス セダン デラックス(1954年 AISH-2型)主要諸元

記念庫No.14
全長:4,290㎜
全幅:1,655㎜
全高:1,633㎜
ホイールベース:2,460㎜
トレッド(前/後):1,220/1,230㎜
車両重量:1,254㎏
サスペンション(前/後):I型断面逆エリオットリーフ/反浮動式リーフ
ブレーキ(前/後):ドラム/ドラム
タイア(前/後):5.90-15-4PR/5.90-15-4PR
駆動方式:後輪駆動(FR)
燃料タンク容量:40L

エンジン主要諸元

エンジン型式:FG4A(直4・OHV)
総排気量:1,484㏄
最高出力:33kW(45ps)/4,000rpm
最大トルク:98N・m(10.0kgf-m)/2,000rpm

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